【名大数学】”微積”が出る確率は90.5%!?

分野分析

2003年~2023年の21年分を分析

当ブログでは、2003年から2023年までの名古屋大学理系の入試数学を分析しています。

過去問の問題文をデータ化し、統計を取ったり文字列を抽出したりすることで、効率的な学習方法を皆さんにお届けいたします。

”微積”が出る確率は90.5%!?

名古屋大学の特徴として、微積分野の問題が多く出題されます。

2003年から2023年の21年間のうち、2006年・2023年を除いた19年間で出題されております。なので、19/21=0.905より、90.5%の確率で出題されているとわかります。

各年の問題を記しますので、ぜひ取り組んでみてください!答えがどうなるかではなく、傾向を掴むために問題文をきちんと咀嚼してください。

”微積”の効率な学習法提案

名古屋大学の微積分野の出題傾向はズバリ、
【他分野と絡めた問題が多い】です!

なので、他分野とどう絡めて出題されるのか、傾向を掴むために
【整数問題に取り組む前に、他分野の基礎を固める】ことをお勧めします!
数Ⅱレベルの微積は基本的に出題されません。数Ⅲレベルの微積に数Ⅲまでにやってきた分野が絡んで出題されます。なので、しっかりと基礎を固めてから、過去問に取り組みましょう。

20035各点で微分可能な関数y=f(x)のグラフが右の図で与えられている。このとき,y=f(x)とy=int(0,x)f(t)dtのグラフの概形を解答欄の所定の位置に描け。また,そのようなグラフを描いたポイントを列挙して説明せよ.
20043多項式の列fn(x),n=0,1,2,…が,fo(x)=2,f1(x)=x,fn(x)=xfn-1(x)-fn-2(x),n=2,3,4,..をみたすとする.(1)fn(2cosθ)=2cosnθ,n=0,1,2,…であることを示せ.(2)n≧2のとき、方程式fn(x)=0のabs(x)≦2における最大の実数解をxnとおく.このときint(xn,2)fn(x)dxの値を求めよ.(3)lim(n→∞)n^2*int(xn,2)fn(x)dxの値を求めよ.
20055(1)連続関数f(x)が,すべての実数xについてf(pi-x)=f(x)をみたすときint(0,pi)(x-pi/2)f(x)dx=0がなりたつことを証明せよ。(2)int(0,pi){x*sinx^3/(4-cosx^2)}dxを求めよ
20073数列{an}(an>0)を次の規則によって定めるa1=1:int(an,an+1)dx/x^(1/3)=1(n=1,2,3,…).曲線y=1/x^(1/3)と,軸および2直線x=an,x=an+1で囲まれた図形をx軸の周りに1回転させた回転体の体積をVn,とする.このときlim(n→∞)n^(1/2)*Vnを求めよ.
20083曲線C:y=logx上の点P(a,loga),点Q(b,logb)(1<a<b)をとる.点P,Qからx軸に下ろした2本の垂線とx軸および曲線Cで囲まれた部分の面積をSとする.点P,Qからy軸に下ろした2本の垂線とy軸および曲線Cで囲まれた部分の面積をTとする.このとき,S=Tとなるようにbがとれるaの値の範囲を求めよ.
20092関数f(x)とg(θ)をf(x)=int(-1,x)(1-t^2)^(1/2)dt(-1≦x≦1),g(θ)=f(cosθ)-f(sinθ)(0≦θ≦2pi)で定める.(1)導関数g'(θ)を求めよ.(2)g(θ)を求めよ.(3)y=g(θ)のグラフをかけ.
20102関数f(x)=(x^2-x)*e^(-x)について,次の問いに答えよ。必要ならば,任意の自然数nに対してlim(n→+∞)x^n*e^(-x)=0が成り立つことを用いてよい。(1)y=f(x)のグラフの変曲点を求め,グラフの概形をかけ.(2)a>0とする.点(0,a)を通るy=f(x)のグラフの接線が1本だけ存在するようなaの値を求めよ.また,aがその値をとるとき,y=f(x)のグラフ,その接線およびy軸で囲まれた図形の面積を求めよ.
20111-1/4<s<1/3とする。xyz空間内の平面z=0の上に長方形Rs={(x,y,0)|1≦x≦2+4s,1≦y≦2-3s}がある.長方形Rsをx軸のまわりに1回転してできる立体をKsとする.(1)立体Ksの体積V(s)が最大となるときのsの値,およびそのときのV(s)の値を求めよ.(2)sを(1)で求めた値とする.このときの立体Ksをy軸のまわりに1回転してできる立体Lの体積を求めよ.
20121aを正の定数とし,xy平面上の曲線Cの方程式をy=x^3-a^2*xとする。(1)C上の点A(t,t^3-a^2*t)におけるCの接線をlとするlとCで囲まれた図形の面積S(t)を求めよ。ただし,tは0でないとする。(2)bを実数とする。Cの接線のうちxy平面上の点B(2a,b)を通るものの本数を求めよ。(3)Cの接線のうち点B(2a,b)を通るものが2本のみの場合を考え,それらの接線をl1,l2,とする。ただし,l1l2はどちらも原点(0,0)を通らないとする。l1とCで囲まれた図形の面積をS1とし,l2とCで囲まれた図形の面積をS2とする。S1≧S2としてS1/S2の値を求めよ。
20122fo(x)=xe^xとして,正の整数nに対して,fn(x)=int(-x,x)fn?1(t)dt+?′n-1(x)により実数xの関数fn(x)を定める。(1)f1(x)を求めよ。(2)g(x)=int(-x,x)(at+b)e^tdtとするとき,定積分int(-c,c)g(x)dxを求めよ。ただし,実数a,b,cは定数とする。(3)正の整数nに対して,f2n(x)を求めよ。
20134半径1の円盤C1が半径2の円板C2に貼り付けられており、2つの円盤の中心は一致する。C2の周上にある定点をAとする。図のように,時刻t=0においてC1はO(0,0)でx軸に接し,Aは座標(0,-1)の位置にある。2つの円盤は一体となり,C1はx軸上をすべることなく転がっていく。時刻tでC1の中心が点(t,1)にあるように転がるとき,O≦t≦2piにおいてAが描く曲線をCとする。(1)時刻tにおけるAの座標を(x(t),y(t))で表す。(x(t),y(t))を求めよ。(2)x(t),y(t)のtに関する増減を調べ,x(t)あるいはy(t)が最大値または最小値をとるときのAの座標を全て求めよ。(3)Cとx軸で囲まれた図形の面積を求めよ。
20141空間内にある半径1の球(内部を含む)をBとする。直線lとBが交わっており,その交わりは長さ3^(1/2)の線分である。(1)Bの中心とlとの距離を求めよ。(2)lのまわりにBを1回転してできる立体の体積を求めよ。
20151次の問に答えよ。(1)関数f(x)=x^(-2)*2^x(x≠0)について,f'(x)>0となるためのxに関する条件を求めよ。(2)方程式2^x=x^2は相異なる3個の実数解をもつことを示せ。(3)方程式2^x=x^2の解で有理数であるものをすべて求めよ。
20153eを自然対数の底とし,tをt>eとなる実数とする。このとき,曲線C:y=e^xと直線y=txは相異なる2点で交わるので,交点のうち座標が小さいものをP,大きいものをQとし,P,Qのx座標をそれぞれα,β(α<β)とする。また,PにおけるCの接線とQにおけるCの接線との交点をRとし,曲線C,x軸および2つの直線x=α,x=βで囲まれる部分の面積をS1,曲線Cおよび2つの直線PR,QRで囲まれる部分の面積をS2とする。このとき,次の問に答えよ。(1)S2/S1をα,βを用いて表せ。(2)α<e/t,β<2logtとなることを示し,lim(t→∞)S2/S1を求めよ。必要ならば,α>0のときe^x>x^2であることを証明なしに用いてよい。
201622つの円C:(x-1)^2+y^2=1とD:(x+2)^2+y^2=7^2を考える。また原点をO(0,0)とする。このとき、次の問に答えよ。(1)円C上に,y座標が正であるような点をとり、軸の正の部分と線分OPのなす角をθとする。このとき,点Pの座標と線分OPの長さをθを用いて表せ。(2)(1)でとった点Pを固定したまま,点Qが円D上を動くとき,△OPQの面積が最大になるときのQの座標をθを用いて表せ。(3)点Pが円C上を動き,点Qが円D上を動くとき,△OPQの面積の最大値を求めよ。ただし(2)(3)においては,3点O,P,Qが同一直線上にあるときは,OPQの面積は0であるとする。
20171不等式0<a<1を満たす定数aに対して,曲線C:y=a-1-logx(x>0)を考える。sを正の実数とし,曲線C上の点P(s,a-1-logs)における接線がx軸,y軸と交わる点をそれぞれ(u(s),0),(0,v(s))とする。このとき,次の問に答えよ。必要があれば,lim(x→+0)xlogx=0を証明なしで使ってよい。(1)関数u(s),v(s)をsの式で表せ。(2)関数t=u(s),t=v(s)の2つのグラフを,増減凹凸および交点の座標に注意して、同じst平面上に図示せよ。(3)関数t=u(s),t=v(s)の2つのグラフで囲まれた図形をt軸のまわりに1回転させてできる立体の体積を求めよ。
20181自然数nに対し,定積分In=int(0,1){x^n/(x^2+1)}dxを考える。このとき,次の問に答えよ。(1)In+I+2=1/(n+1)を示せ。(2)0≦In+1≦In≦1/(n+1)を示せ。(3)lim(n→∞)nInを求めよ。(4)Sn=sig(k=1,n)(-1)^(k-1)/2kとする。このとき(1)(2)を用いてlim(n→∞)Snを求めよ。
20182aを1より大きい実数とする。このとき、次の問に答えよ。(1)関数y=a^xとy=log(a)xのグラフの共有点は,存在すれば直線y=x上にあることを示せ。(2)関数y=a^xとy=log(a)xのグラフの共有点は2個以下であることを示せ。(3)関数y=a^xとy=log(a)xのグラフの共有点は1個であるとする。このときの共有点の座標とaの値を求めよ。
20191正の整数nに対しIn=int(0,pi/3)dθ/cosθ^nとする。(1)I1を求めよ。必要ならば1/cosθ=(1/2)*(cosθ/(1+sinθ)+cosθ/(1-sinθ))を使ってよい。(2)n≧3のとき,InをIn-2とnで表せ。(3)xyz空間においてxy平面内の原点を中心とする半径1の円板をDとする。Dを底面とし,点(0,0,1)を頂点とする円錐をCとする。Cを平面x=1/2で2つの部分に切断したとき,小さい方をSとする。z軸に垂直な平面による切り口を考えてSの体積を求めよ。
20203以下の間に答えよ。(1)関数f(x)は,区間0≦x≦2piで第2次導関数f”(x)をもちf”(x)>0をみたしているとする。区間0≦x≦piで関数F(x)をF(x)=f(x)-f(piーπ)-f(pi+x)+f(2pi-x)と定義するとき,区間0≦x≦pi/2でF(x)≧0であることを示せ。(2)f(x)を(1)の関数とするときint(0,2pi)f(x)cosxdx≧0を示せ。(3)関数g(x)は,区間0≦x≦2piで導関数g'(x)をもちg'(x)<0をみたしているとする。このとき,int(0,2pi)g(x)sinxdx≧0を示せ。
20211aを正の実数とする。放物線y=x^2をC1,放物線y=-x^2+4ax-4a^2+4a^4をC2とする。以下の問に答えよ。(1)点(t,t^2)におけるC1の接線の方程式を求めよ。(2)C1とC2が異なる2つの共通接線l,l’を持つようなaの範囲を求めよ。ただしC1とC2の共通接線とは,C1とC2の両方に接する直線のことである。以下,aは(2)で求めた範囲にあるとし,l,l’をC1とC2の異なる2つの共通接線とする(3)l,l’の交点の座標を求めよ。(4)C1とl,l’で囲まれた領域をD1とし、不等式x≦aの表す領域をD2とする。D1とD2の共通部分の面積S(a)を求めよ。(5)S(a)を(4)の通りとする。aが(2)で求めた範囲を動くとき,S(a)の最大値を求めよ。
202124つの実数をα=log(2)3,β=log(5)2,γ=log(5)2,δ=3/2とおく。以下の問に答えよ。(1)αβγ=1を示せ。(2)α,β,γ,δを小さい順に並べよ。(3)p=α+β+γ,q=1/α+1/β+1/γとし、とし,f(x)=x^3+p^x2+qx+1とする。このときf(-1/2),f(-1)およびf(-3/2)の正負を判定せよ。
20221a,bを実数とする。(1)整式x^3を2次式(x-a)^2で割ったときの余りを求めよ。(2)実数を係数とする2次式f(x)=x^2+αx+βで整式x^3を割ったときの余りが3x+bとする。bの値に応じて,このようなf(x)が何個あるかを求めよ。
20224関数f(x)は区間x≧0において連続な増加関数でf(0)=1を満たすとする。ただしf(x)が区間x≧0における増加関数であるとは,区間内の任意の実数x1,x2に対しx1<x2ならばf(x1)<f(x2)が成り立つときをいう。以下,nは正の整数とする。(1)lim(n→∞)int(0,2-1/n)f(x)dx/(2-x)=∞を示せ。(2)区間y>2において関数Fn(y)をFn(y)=int(2+1/n,y)f(x)dx/(2-x)と定めるとき,lim(y→∞)Fn(y)=∞を示せ。また2+1/nより大きい実数anでint(0,2-1/n)f(x)dx/(2-x)+int(2+1/n,an)f(x)dx/(2-x)=0を満たすものがただ1つ存在することを示せ。(3)(2)のanについて,不等式an<4がすべてのnに対して成り立つことを示せ。

※問題文をすべて文字で表示していますので、わかり辛い箇所があります。ご了承ください。
※記号などは以下を参照してください【vec(OA)=OA,pi=円周率,abs(a)=aの絶対値,sig(k=a,b)=kをaからbまで足し合わせ,lim(n→a)=nをaに飛ばした時の極限,int(a,b)=aからbの範囲での積分】
※本ブログでは問題の傾向を見て、効率的にこれからの学習を進めていくために役立てていただくことを目標としています。ですので、解答は掲載しておりません。

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